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[女性特集] 人を癒す接客業の魅力
“だるさをスッキリ”を手助けするインストラクター
5月病というほどではなくとも疲れが出がちなこの時期。温泉でのんびりしたい、スポーツでスッキリしたい、そんな人におすすめのひとつが「豊島園 庭の湯」のプールでおこなうアクアプログラムだ。インストラクターとして指導にあたっている神谷里美さんに“人を癒す”仕事の魅力について聞いた。
Text＝萩原まみ Photo＝つげしょうこ 2008.05.22. Update
神谷里美さん（27歳） |
癒し系アクアウォーキングでお客様にリラックスしてもらう
天然温泉と"楽しみながら健康に"をコンセプトとした温浴施設・バーデプール、室内と屋外にフィンランドサウナのある「庭の湯」は、中学生未満お断りの大人のための施設。神谷里美さんは水中指導員として、バーデプールでアクアプログラムの指導を担当している。
入場者が無料で参加できるレッスンは現在、「アクアストレッチング」「アクアウォーキング」「アクアトレーニング」の3種類あり、11時、14時、平日16時、土日・祝日17時の1日3回おこなわれている。
「1回のプログラムが約30分。私は主にウォーキングを受け持っています。プールには常時スタッフが4名ほどいますので、私がレッスンをおこなうのは1日2回までです。ずっと同じインストラクターでは、お客様もつまらないと思うんですよ。
内容はだいたい同じなのですが、指導するスタッフにも個性があって、私は癒しが中心で、男性のインストラクターはややハードな感じですね。私は自分でもハードな動きがあまり得意ではないので、ゆっくりと、リラックスを目的としてやらせていただいています。いらっしゃるお客様の顔ぶれによって、高齢の方が多い場合は柔らかい動きのものにする、といった配慮をさせていただくこともあります」
平日の利用者は30代の主婦層から70代ぐらいの高齢者まで、比較的年齢層が高め。1回のレッスンに参加できるのは10〜30名程度で、定期的に通う人も多い。
「"水が怖い"という高齢の方もいらっしゃるのですが、"レッスンを受けてみたら気持ちよかった、また来たいわ"と言ってくださることも。膝が痛かったのが治ったと言っていただいたときはすごくうれしかったですね。常連さんには"毎回参加される方々に、今日はもうちょっとがんばってみましょうか"と声をかけることもあります。そうやってお話をすることも、この仕事のおもしろさのひとつです」
直接体に触れる、お客様との「近さ」
前職は時計の販売だったという神谷さん。お客様相手の仕事という点は同じでも、販売とインストラクターとでは距離感が全然違うという。
「基本的には水の上から動きを見せて指導するのですが、ウォーキングのときは水中に入って体を触って確認したり、動きを大きくすることもあります。直接体に触れるわけなので、販売とはまったく違う近さがありますね。プールの中だと浮力があるので、行き過ぎて体を痛めてしまうことがないように気をつけています」
かなり専門的な知識が要求される仕事だが、神谷さんは5年前に「庭の湯」オープンと同時に期間社員（契約社員）として入社。研修を重ねて、技能を身につけたそうだ。
「3歳から中学生まで水泳をしていて、姉もスイミングインストラクターなんですよ。だからどういう職業かということはわかっていましたが、経験はなかったので、先生に一から教えてもらいました。
入ってから1年ぐらいはデビューしないでレッスンを受けていたので、とくに不安はありませんでした。わからないことがあればすぐプールに入って先生の指導を受けて、デビューしてからも練習はしていました。その先生は今は引退されていますが、訪ねて動きを教わることもあります。ここの女性インストラクターのなかでは私がいちばんのベテランになってしまって（笑）、後輩に教える立場になってしまいました」
アクアプログラムは足が届く深さのプールでおこなうエクササイズなので、参加者はもちろん、インストラクターも必ずしも泳ぎが得意である必要はないらしい。
「難しい動きではないので、インストラクターをやってみたいという方がいたら、まずは入ってみて勉強してもらいたいな、と思います。実際に泳ぎが得意ではない男性スタッフもいますし、泳げなくても大丈夫です。お水のなかでバランスを取る練習をしているうちにどんどんできるようになっていきますよ。
お客様は高齢の方が多いのですが、若い方にももっとプログラムに参加していただきたいですね」
バーデプールの歩行浴コーナーで、アクアプログラムの指導をおこなう神谷さん。 |
